明後日は人事系の面談

ここ2〜3年、面談があるたびに言っているのは、


「小さい仕事やらせろ」
「大規模はあんまり興味ない」


みたいな会社からみたら


何いってんじゃこいつ?ITSS的にも上がらんしそれじゃ金かせげんだろ。
うちらの商売人数入れて何ぼの収益構造じゃん


みたいなことを思われそうなことをいっていたと思います。


で、その背景をあんまりうまく話せていないと思っていたので、エントリを紹介。


イノベーションのチャンピオン@web2.0といつか来た道
http://blogpal.seesaa.net/category/1834520-1.html


どんぴしゃって感じではないのですが、関連エントリをおっていくと下記のような話が書いてあります。

一昨日メディアの方とランチしながらふと話題になったのが「今の家電メーカー製デジタル家電って機能ありすぎてわかんないよね」という話で、先に書いたRSSリーダーの話にも通じる。

まったくもってその通りなんだが、じゃぁ「なぜ・どうしてそうなっちゃったの?」を紐解くと、わりとシュールな要因が浮かんでくる。

ズバリ言ってしまうと既存機能に上乗せする企画は通すのが簡単だし、リスクが少ないからだ。多少使いにくくてもそれが売れない決定的理由にはなりづらいことから、(売れなかったときの)責任を問われる立案者・決裁者ともに「多少複雑になってもかまわず機能を上積みしていくこと」は保身のためを考えるとリスクが少ない手法というわけだ。逆に削ることは、安定した大企業の会社員としてはものすごい勇気がいる。


機能やボタンが多すぎ!! 使いにくいUIのデジタル家電が発売されてしまう本当の理由
http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/20080221/p2


上記のような話ってSIにも通じる所があるんじゃないかなと思います。これは問題提起的な部分。

ズバリ言ってしまうと既存機能に上乗せする企画は通すのが簡単だし、リスクが少ないからだ。【機能やボタンが多すぎ!! 使いにくいUIのデジタル家電が発売されてしまう本当の理由 - キャズムを超えろ!より引用】


 こういった罠にハマらないためには、色々とすべきこと・してはいけないことがあるが、たぶん最も強く意識すべきは「合議制では良いものは作れない」という法則。デザインに関わる人が多ければ多いほど、「いろいろな意見」が寄せられてしまい、「せっかく有意義な意見を出してもらったのだから」と次々に意見を取り入れているうちに、機能だけはたくさんあるけど魂が無くて妙に使いにくいものが出来てしまう。


理想的には、映画の「監督」や建物の「アーキテクト」のようにデザインに関して全権を委ねられる人を一人選び出し、「その人に賭けた」もの作りをするしかないと思うんだが・・・・・



"Less is more"なもの作りと合議制と
http://satoshi.blogs.com/life/2008/02/less-is-more.html


上がどのような組織でも当てはまる絶対的真理かということはないとおもうけど、大多数の組織で上記のような問題はあると思っている。


大組織ではあっても下記のような話はあるらしいが、

彼が新規事業をやりたいと上司の法律家に提案した際の逸話が秀逸であったので紹介したい。彼の上司は経営会議から帰ってきてこう言った。


 「役員40人が全員反対していた。それでもやりたいか」。
 「やりたいです」。
 「分かった。俺に任せろ。ただし1年待て。40人説得するにはそのくらいかかる」。


 この上司は本当に1年かけて、全役員の賛成を取り付けてきた。もちろん理屈で説得したわけではない。元技術者の部下にとっては、上司がどうやって説得してきたのかまったく分からなかったという。「おそらく、出張とかゴルフとか宴席とか、そういった社外の場所で根回ししたんだと思います。権謀術策もあそこまで行けば見事です。嫌みではなく、本当に感服しました。僕には絶対できませんね」。


何が技術者を殺すのか
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN_LEAF/20050804/107379/


上記のような例は非常に稀だと思うし、個人的には「僕には絶対できませんね」といった感じ。


上で掲げているような例って本当にイノベーションを必要とする物作りの話で、SIのシステムはそういう次元のものじゃないだろ?って反論はあるかもしれない。ただ、「フラット化する世界」とか、「ウェブ時代をゆく」とか、ネットの色々のサービスを見ている限り、どんどん個人や小規模な組織、企業でも能力があれば大規模な組織と戦えるようになっていき、そっちの仕事の方が将来性があって、面白そうに思っている。


ってことで、性懲りもなく


「小さい仕事やらせろ(というか志望はそっちです)」


ぐらいはいっておこうと思ってる(実現性とかは置いといてまあ言う事は言っておく)。


私的な補足:
前いた組織よりはコンパクトな組織なので、状況的には良くなっているのだろうか・・?ただ、身近にロールモデルというか手本がいないんでそれにはちょっと困ってる(志向が社内的には特殊なのかな・・・)。